クラニオセイクラルセラピーで、ストレス反応を変えていく

前回のブログでは、オーストラリアで受けた、クラニオセイクラルセラピーの講習の様子をご紹介しました。

 

本日は、私自身がこのセラピーを受けて感じた変化をご紹介します。

 

1) 視野が広がる

 

毎晩19歳になった愛犬を抱っこして近所の同じルートをゆっくり歩いていると、見慣れた風景が違って見えるように感じています。

 

具体的には、遠くの方まで見渡せるようになったこと、左右の視野が広がって後方まで感覚が広がり、360度の空間にいるように感じることです。

 

ブレインジム®のクリエイティブビジョンのコースを受講していた時にも感じていたことで、眼球を動かす神経や、視神経の緊張が取れたことによる変化だと思っています。

 

それ以来、通勤時のせわしない時間帯もなるべく広がった視野を感じながら歩くようにしています。

 

 

2) 目の疲れ

 

1) に関連して、デスクワークをしていて目の疲れを感じるようになりました。

 

特に帰国して久しぶりに仕事に戻った日には、広がった視野を無理に一点に集中させることによる疲れを強く感じました。

 

これまで、仕事に集中するために無理して目を緊張させていたのだなと思い、目を休めることの大切さを実感しています。

 

 

3) 無理して頑張るパターン

 

2) に関連して、目だけでなく自分の行動が、無理して頑張るパターンだったことを改めて感じています。

 

前回ご紹介した通り、私は誕生時に苦労して生まれたことで「未完の出生体験」がこれまで続き、何事も頑張らないといけないと強く思うようになったようです。

 

そして、もともとは広がっていたはずの視野を無理に狭め、目の前にあることに集中して過剰に適応しようと努力していたようです。

 

ブレインジム®では片側の脳だけを活性化しているとき、無理して頑張るパターンが表出すると習いました。

 

これを知識としてはよく理解していましたが、自分がこのように過剰に頑張っていたことを改めて実感しています。

 

 

4) からだの感覚

 

3) に関連して、からだの感覚が鋭くなったことを感じています。

 

これまでは周りに適応しようと頑張るあまり、自分の感覚に意識がいかないロボットのような状態でした。

 

今は、仕事をしているときふと自分の感覚を感じるようになり、特に集中しているとき、からだの右側に力が入っていることに気づきました。

 

口に力が入り、肩が上がり、からだ全体が右側に吊り上がっているような状態です。

 

背もたれに置いたクッションも右側の方が凹んでいました。

 

集中している時、右側にずれたライトボディに重なるようにして、からだ全体が右側に偏っているのだと思いました。

 

 

5) 心の状態

 

からだの感覚に意識が向くにつれ、心の状態も内観するようになりました。

 

転職して1か月経つ今も、仕事で間違えないように必死で、心の中もまだまだ緊張していることに気づきました。

 

首・肩・胸周りがこわばり、大きく息を吸うことも忘れていました。

 

さらに、常に緊張していることに加え、この先やっていけるだろうかと未来に対する不安が大きく押し寄せていることに気づきました。

 

このような感情に圧倒されて、心ここに在らずの状態でした。

 

 

6) ストレス反応

 

4)5)を通して思ったのは、私の心身が交感神経優位のストレス状態=闘争・迷走反応を示しているということです。

 

常にリラックスできずからだの一部分に無理な力が入っていました。

 

大事なことは、今の仕事だけでなく、これまでの人生全般で同じパターンを繰り返してきたのです。

 

そして、安心を感じるために、何かを頑張らずにはいられない、という心理状態を続けてきたのでした。

 

交感神経優位の状態が乳がんを始めとした病気を引き起こすことを知り、これまでもブログにまとめてきましたが、自分が実際にそうなっていることをリアルタイムで実感したことは初めてのことでした。

 

ストレスが病気に与える影響について研究しているEva Detko博士は、ストレス反応の発端は生まれる前、もしくは乳児~幼児にかけての脳神経が発達する段階で生じたトラウマ的経験に起因すると述べています。

 

何らかのトラウマを受けることにより、自分のいる場所は「安全でない」と感じ、その環境に適合するために、大脳辺縁系(扁桃体)は、ストレス反応(闘争・迷走反応)を起こす回路を作り上げます。

 

その回路は生きていくうちに強化され、ストレスを感じるたびに、体内でストレス反応が自動的に生じて、自律神経が乱れ、交感神経が活発になって常にからだが興奮状態になります。これが病気が発症する温床となるのです。

 

これを自分の意思でコントロールするのは不可能なので、乳がんのような大きな病気にかかられた人たちに向けて、神経系に働きかけるクラニオセイクラルセラピーをご紹介していきたいと思いました。

 

 

7) 慈愛とマインドフルネス

 

自分の心身の状態を自覚し、バーストラウマに起因する同じようなパターンを繰り返してきたことを認識した私は、このような中頑張っている自分に優しい目を向けたいと思うようになりました。

 

これまでは不安が押し寄せると、否定的な内なる声も大きくなり、自分を追い立てる気持ちの方が強かったのです。

 

けれども、新しい環境で慣れないことに取り組む状態がストレス反応に陥りやすい自分にとって人一倍苦しいことであること、にもかかわらず何とか乗り越えようとしていることをまずは受け止め、自分にも優しい言葉をかけたいと思いました。

 

 

これまでの経験から、ネガティブな感情が襲ってきたときは、その感情が解放されるときに起こる一時的な状態だということに気づいたので、今回もじっとその感情を見つめて飲み込まれないようにしています。

 

日々気づく自分の状態をジャッジせず、ありのまま見つめるマインドフルネスの機会だと思い、実践しています。

 

 

8) 時間の感覚と自分軸

 

私は帰国して会社に復帰すると、毎日時間に追い立てられている自分に気づきました。

 

具体的には「時間がない」と常に言い続けていたのです。

 

長年経験していなかった毎日の出勤により、自由な時間が大幅に少ないことは事実ですが、実際には在宅勤務をしていた頃も同じように焦りの気持ちがありました。

 

いつもたくさんのことをしなければと気持ちが焦っているのはどうしてだろうと自分に問いかけました。

 

そこで、時間は確かに少ないけれど、限られた時間にたくさんのことをしようと思わず、時間は十分にあり、実際にはしなければいけないことはそれほどないのだという意識に変えました。

 

そして、焦りを行動で補うパターンを改め、自分の時間を何に使いたいのか、ということにフォーカスすることにしました。

 

今は、自分の目指す方向に向かって意図を持つことを意識し、まずは出勤前の時間に自分のための時間を確保することに決め、こうして今ブログを書いています。

 

限られた時間内で脳の力を最大限に発揮するにはブレインジム®とアファメーション、マインドフルネスなどが役に立つと感じましたので、今週から実践し、またご紹介する予定です。