クラニオセイクラルセラピーについてご紹介④~中心軸から循環して生きる~

前回に引き続き、オーストラリア・タスマニアで学んだクラニオセイクラルセラピーの講習についてご紹介します。

 

コースの前半では、顔面の骨へのアプローチを習いました。

 

後半では、トラウマを受けた時のからだの状態を学び、最終日にはグループワークとして、バーストラウマの解放につながる全身の筋膜リリースを行いました。

 

トラウマを受けた時のからだの状態

 

まず、4月に書いたブログからトラウマと脳脊髄液との関係について再掲します。

 

「からだの70%は水であり、ストレスやショック、カルマ的な記憶はすべて細胞や組織内の水の流れとからだを取り巻くエーテル体に記憶されています。

 

ウエストより下の仙骨のある部分は、無意識の領域であり、この部分に存在する第1~3チャクラはカルマや遺伝的な影響を受けやすいと考えられています。

 

また、誕生時に産道を通る際に頭蓋に歪みが生じてそのまま残るケースも多く、さらに、人生の中で肉体的・感情的ストレスやトラウマ的な出来事を経験することにより、流れるリズムが大きく乱れることがあります。

 

サラ先生によると、大きなショックを受けてから2年以内にがんなどの病気が引き起こされるという説があるそうです。」

 

このように、衝撃を受けるような大きなストレスやトラウマは、ライトボディであるエーテル体に記憶されていて、それが頭蓋仙骨の動きにも現れているということを今回の講習で習いました。

 

サラ先生は、私がオーラソーマ®を学んだ先生でもあります。

 

オーラソーマ®ではオレンジの色に関連して、ショックを受けるとからだの表面から数十センチのところにあるエーテル体の左側に穴が開き、エーテル体が左にずれてしまう現象が起きると考えられています。

 

その現象が実際にクラニオセイクラルセラピーで感じることができ、特に、ショックを受けたばかりの人のからだでは顕著に感じられるとのことでした。

 

私が講習で一緒に練習を行った女性は右側の腰に人工関節が入っていました。

 

小さい頃に手術を行い一定の年月が経つと交換するそうですが、一番最近に行った手術では、自分の一部が失われるような感覚を感じたそうです。

 

はじめにベッドに横たわった女性の足に触れてみると、エネルギーが全体的にからだの右側にあるように感じられ、その後頭蓋の動きに耳を澄ませると、右側へ引っ張られる動きが強いことが感じられました。

 

まるでからだの中心がからだの右側にあり、左側には何もないような感覚で、これについて先生に聞いてみると、左側のエネルギー体に穴があるような状態に近いとおっしゃっていました。

 

その後、前回ご紹介した手順に従い、からだが持っている右側への動きに委ねていくと、ある時点で左側への動きに転じるようになり、最終的には軸が中心線に戻ったような感覚になりました。

 

 

からだの中心軸を感じる

 

今回の講習で扱ったロングタイドは、ライトボディなど肉体を超えた領域に働きかけるため、中心軸を意識することが非常に大切だと習いました。

 

具体的には、トーラス体(円環体)という、ドーナツ型の磁場が、からだの中心軸から広がっていることをイメージしながら頭蓋の動きを感じるワークがありました。

 

トーラス体は自然界に見られるもので、例えばリンゴを縦に切った時芯を中心に皮の部分が円を描くように見えますが、まさにこのような感じでエネルギーフィールドが中心軸から外へ外へと広がっているということです。

 

中心軸、つまり背骨、またはクラウンチャクラからルートチャクラを結ぶ線を中心に、私たちのエネルギーは無限に循環していくのだと習いました。

 

 

全身の筋膜リリースと誕生の再現

 

4月のブログで腕や脚の筋膜をリリースする際、それぞれのからだの部位が動く方向に任せて動かしていく様子をご紹介しましたが、その全身版の

筋膜リリースは想定外のやり方でした。

 

リリースを受ける人は床に仰向けになり、他のメンバーが手や足を支えます。

 

そして、先生を中心に全員が仰向けになった人のからだの動きを感じ取り、その方向へ動かしていくのです。

 

一番最初に仰向けになった私は何が始まるのか訳が分からないまま、床の上をごろごろと転がされていきました。

 

しばらくして、左側に重心がある状態でうつぶせになり、右腕を上げ、右膝を曲げた姿勢で動きが止まりました。

 

ここで、先生がオーラソーマのポマンダーで私の全身を保護してくださった時、これまでの動きが誕生時の動きを再現したものであることがわかりました。

 

どうやらこのような姿勢で私は、頭を下向きに、うつぶせの状態で生まれてきたようです。

 

始めのうちぼーっとしていた私でしたが、次第に祝福の感情を感じるようになり、その後、その感情は恐れにかき消されていきました。

 

また、右膝に痛みを感じました。

 

先生に話すと、恐れの感情や膝の痛みは誕生時に感じていたものではないかとのことで、もう手放してよいのですよ、とおっしゃっていました。

 

私はこれまで様々な局面で強い恐怖を抱くことが多く、また、右の骨盤が傾いていることにより、右足がX脚気味で右膝に負担がかかりやすい歩き方をしています。

 

これらの傾向が誕生時から続いていることを、からだの感覚としてわかったのは驚きでした。

 

誕生時の感情体験については、以前Metamorphic Technique®に関するブログでご紹介した通りです。

 

この中で記載した恍惚感を私はうっすらと感じましたが、むしろ恐怖の感情が強く、精神科医ストニスラフ・グロフ氏の説く、誕生前のネガティブな感情が引き継がれた「未完の出生体験」をこれまでの人生で続けてきたのだと感じました。

 

他の参加者のからだの動きはそれぞれ異なり、比較的スムーズに生まれてきたという参加者のからだはくるくる回転して速く短い動きでした。

 

また、別の参加者のからだは複雑な動きを呈し、先生によると、誕生時だけでなく子ども時代の別の経験も残っているようだとのことでした。

 

その様子を見ていた私は訳もなく不安な気持ちになり、先生に話すとその感情はその人のからだに記憶されていた当時の感情ではないかとおっしゃっていました。

 

 

感想

 

精神科医ストニスラフ・グロフ氏によると、出生体験が未完の状態では人は以下のような人生を生きやすいと書いてあります。

 

「常に人生に不満を感じ、自分自身に不足感を感じ、不満を補完するための何らかの解決策(お金・権力・名声)が必要と感じる。

 

危険に常に備え、状況をコントロールしないといけない強迫観念に追われ、自分を証明するための絶え間ない努力が必要になる。

 

達成できないとますます不足感を感じるが、たとえ目標を達成しても満足することができない。」

 

私の人生を振り返ると、まさにこのような感覚にとらわれていました。

 

また、講習が終わった日の夜に部屋で過ごしていた際、これまで常に周りの人に受け入れられるための人生を生きなければいけない強迫観念のようなものがあったことを思い起こしていました。

 

この感覚はライトボディが右側にずれてしまって中心軸がからだの正中線上にない(=自分が自分の中にいない)ことに起因しているのではないかと思いました。

 

全体を通して振り返ると、頭蓋、仙骨、脊椎と全身の筋膜にアプローチするクラニオセイクラルセラピーが、ライトボディ(エネルギー体)に働きかけているということを今回の講習で身をもって体験しました。

 

そして、トラウマ体験は、たとえ意識では記憶していなくても、ライトボディには刻印され、からだの不調や行動パターンに影響を及ぼしていることがわかりました。

 

特に、この世に生まれるということが、とても大きな出来事で、人によっては一生を左右するようなトラウマになり得ることを知ったことは衝撃でした。

 

そんなことを通常知らない私たちは、自分の弱さを隠すように努め、世の中で正しいとされていることに従い、周りに影響を受け続けてしまうわけですが、それはある程度は仕方ないことだと慈愛の心を持って受け止めることが大切であると同時に、その姿は仮の姿で、自分軸が整ったとき、もっともっと自分を堂々と表現していける存在であることを忘れないでいたいと思いました。

 

そのためにどう調整すればよいかは、からだがしっかりわかっている、ということが私たちが希望を持ち続けていられる糧となると思います。

 

からだの声に耳を澄ませるクラニオセイクラルセラピーを受けることが、人生がトーラス体のように循環して広がっていくきっかけになることを信じ、乳がんを始め人生で困難に遭っている女性に積極的にご提供していきたいと思いました。