放射線治療が終了して3か月経ち、治療後の検査の時期を迎えています。
治療が終了した11月から2週間程は、治療による傷や疲労の回復のためゆっくり過ごしていましたが、その後は特に大きな体調の変化もなく、また元の生活に戻っていました。
が、今振り返ると、この3か月間は、本当の意味での病気からの快復、細胞レベルでの再生、さらには、病気になった原因からの脱却、という非常に重要なテーマに直面し、実際に心身の変化を経験していました。
本日は、この3か月間、私が直面したプロセスを共有したいと思います。
以前ブログでご紹介した通り、放射線治療中、創造したい未来のイメージを膨らませながら瞑想を続けていました。
この経験と関係があるのかはわかりませんが、治療後間もなく、Metamorphic Techniqueのご予約を続けていただくことになりました。
また、同じ時期にMetamorphic Techniqueの勉強会にも参加し、Metamorphic Techniqueがテーマとする「変容」に関して、自分自身の心身に向き合うことになりました。
体調面で感じたことは、疲れやすさを感じたことです。
始めはそれほど問題視していなかったのですが、ある時期からたまに咳が出るようになり、もしかしたら、放射線治療による肺の炎症が起きているのではないかと思うようになりました。
これについては後ほど詳述します。
次に、生活面で感じたことは、普段行っている会社での仕事が、精神的に辛いと感じるようになりました。
仕事そのものはまったく変わっておらず、負担もそれほど大きくないのですが、自分自身の感じ方がよりシャープになったことで、心の疲労感を感じるようになったようです。
以前の仕事でも同じようなことを感じていたことを思い出しました。
心身共に不調が起きていることを感じた私は、マウントフジフラワーエッセンスのセッションを受けることにしました。
選んでいただいたエッセンスは2種類で、以下に、説明書きを抜粋します。
・ マルバルコウ 《生命エネルギー》
活気が欲しい時に、生命力を高め、子どものような熱意や冒険心を持てるようにする。
・ アイリス 《善きもの》
善いものからも悪いものからも、様々な影響を受けて揺れ動いてしまう人が、高い次元にチューニングしたものを、日常の中で肯定的な形で活かせるようにする。
「マルバルコウ」がサポートする生命エネルギーとは、子どものような遊び心を持ったエネルギーということで、普段の仕事でそのエネルギーが循環できていないことを再確認しました。
「アイリス」のメッセージからも、放射線治療中に高次元につながった経験が日常で活かせていないことがわかりました。
けれども、「アイリス」のメッセージに、それ以上の意味があったのだと気づいたのはフラワーエッセンスを飲み始めて1週間ほど経った頃のことでした。
その頃私は3月に長期休暇を申請し、期間中の引き継ぎについて考える必要がありました。
休暇が近づいて楽しみなはずなのに、何か気が重いと思っていたある日、私は、自分の深いところに『人に迷惑をかけてはいけない、自分を抑えて人を支えなければいけない』という信念が根強く存在することに気づいたのです。
会社を休んで自分の仕事を誰かに頼まなければいけないことは、その信念に反することだから、気が重くなっていることに気付きました。
そして、その信念は確かに自分のものではあるけれど、自分が進んで採用したものというよりはむしろ、誰かから(社会想念から、親や先祖から)受け取り、自分の人生にこれまでずっと影響を及ぼし続けていたことに気付きました。
そうやって周りを優先して自分を抑えてきた悲しみや苦しみが蓄積された結果、私は乳がんに直面することになったのではないかと思いました。
さて、体調面で感じていた疲れやすさは次第に解消されていきましたが、相変わらず乾いた咳がたまに出るため、放射線科を受診することになりました。
レントゲン写真を撮った結果、肺にうっすらと影があることが判明しました。
放射線治療を受ける前の説明では、主な副作用は皮膚炎で、肺炎になる確率は1-2%程度と言われており、特に心配するほどの副作用という認識はありませんでした。
実際、検査結果からは医学的にすぐに治療が必要な状態とも言えず、自発的に検査を受けなければ見過ごされていた可能性が高いと担当医の先生もおっしゃっていましたが、よくよく考えれば、乳房のすぐ裏にある肺に影響があってもおかしくありません。
私はこの機会をポジティブに捉えて、肺が伝えるメッセージを考えてみることにしました。
まずは、陰陽五行から肺の意味を考えてみます。
陰陽五行説には、「五神」という考え方があり、各臓器に対応する気・精神活動のようなものを指しています。
それによると、「金」の行(肺経/大腸経)に対応する「神」は「魄(はく)」です。
「魄」とは肉体に宿って活力を生み出す気のようなもので、具体的には、動物的本能・勘や感覚(五感)を指します。
ビーマーライトペンを習ったシャント先生のテキストによると、「魄」は受胎3か月後に肉体に宿るとされます。
一方、フェイシャルリフレクソロジーを習ったロネ先生からは、各行は、誕生前、誕生後にそれぞれ特有のサイクルで機能すると習いました。
誕生前のサイクルでは、「金」の行(肺経/大腸経)は、「土」の行(胃経/脾経)で受精後ただちに機能します。
この時、最大臓器である皮膚が作られる元となると同時に、呼吸を司るため分娩時にも欠かせません。
また、誕生後のサイクルでは、3歳まで「土」の行が機能した後、「金」の行は発達段階で中心的な役割を果たし、性格形成や社会性に大きな影響を及ぼします。
まとめると、強く健康的に、そして「自分」を生きるための基盤を作るのが「金」の行(肺経/大腸経)であると言えます。
そして、「金」の行に大きな影響を及ぼす感情が「悲しみ」なのです。
私は悲しみを感じる経験を思春期に経験して、がんと診断される数年前にも大きな悲しみを感じる出来事がありました。
けれども、もしかしたら『人に迷惑をかけてはいけない、自分を抑えて人を支えなければいけない』という観念によって自分を生きることができない悲しみは顕在意識で認識する以上に、自分の奥深くに眠っていたかもしれません。
胸は目に見える存在で、その中央に心臓(ハート)があることも意識しやすいのに対し、深部にある肺を意識することはこれまでありませんでしたが、生きていくために欠かせない大きな役割を担っていることを、初めて体感で理解しました。
ここで、呼吸についてブレインジムの観点から考えてみます。
ブレインジムの上級コース「イン・デプス(In-depth)」で扱う7つの次元の中には「呼吸」の次元があり、力・パワーを意味します。
自然な形で十分に呼吸できていれば、それだけで十分な生命力を得ることができますが、実際には呼吸の反応はストレスの度合いと直結していて、普段十分な呼吸ができていない(=呼吸反射が不足している)ことも少なくありません。
呼吸反射が不足している場合、無理しないと呼吸できなかったり、何かをするときに息を止めていることがあります。
その背景には、自分は安全でなく、生きるために十分な力もなく、何かを達成するために努力やコントロールが必要だと無意識のレベルで認識しているのだということです。
次に、胸部の不調について、Metamorphic Techniqueでの考え方をまとめたブログを振り返りました。
肺や乳房など胸部に対応するエネルギーパターンは、肉体が作られ自己意識が確立される受精後22週までに形成される、という考え方が展開されており、先に述べた「魄」が受胎3か月後に肉体に宿るという考え方にも重なるように思いました。
この時期の記憶はなく、確認することは不可能ですが、私には生まれつき様々な影響を受けて揺れ動いてしまう性質があって、胸部に弱さを生じさせる何らかの外的影響を受けたのかもしれません。
けれども、大切なことは人生の深い意味に気づいて変容して生きていくことであり、病気を経験して治療した今こそ、ネガティブな影響を受け続けるパターンから脱却し、本来持っている生命力を取り戻し、力強く生きていくための機会にしていきたいと思います。
そのためにまずは自分のからだをケアし、からだを通して自分の心も大切にしていきます。
乳がんを経験された方に、ご参考になりましたら幸いです。