人を自分をゆるすということ

そんな中、イタリア人ヨガインストラクターPさんより、癒しについてお勧めの本を聞きました。

 

その本とはルイーズ・ヘイの「You can heal your life」(あなたは自分の人生を癒すことができる)、日本語では「ライフヒーリング」というタイトルで出版されています。

 

ヒーリング業界では有名な本で、私ががんの診断を受けた直後に連絡を取ったオーラソーマの先生からも勧められていました。

 

その時は以前読んだから読み返さなくていいやと思っていましたが、今度こそもう一度読んでみようと思いました。

 

ルイーズさんは、ご自身ががんになったことをきっかけに、病気のきっかけについて思考や感情の状態から原因を紐解いていった方です。

 

読み始めてすぐに「がんは恨みの感情から発生しています」と書いてあり、私は誰かを恨んでいるのだろうか、と考えることになりました。

 

そうしたら、去年から心の底にひっかかっている人物を思い出し、この人を赦す、ということはまだできていないな、と思いました。

 

それは去年の夏2度目に派遣切りに遭った時の女性上司。働き始めてすぐに圧迫感を感じていたものの、何とか堪えて慣れない仕事に取り組んでいました。

 

けれども相手も私の仕事ぶりが気に入らなかったのでしょう。プロジェクト途中で突然派遣契約を切られ、それから退職までの3週間は本当に苦しい日々でした。

 

その後ご縁をいただいた会社が素晴らしいところだったこともあり、この時の経験は忘れようとしていましたが、乳がんが判明した時には、病気になったのはこの上司のせいだと思わずにはいられませんでした。と同時に、そんな会社に入ってしまった自分の決断を強く後悔しました。

 

その頃疲れ果ててあるヒーラーの方に遠隔で診ていただいたとき、この女性上司とはカルマの関係で過去生で何度も傷つけあった関係であったこと、そして今世では赦し、癒し合うために出会ったことを聞きました。

 

いわゆるカルマメイトと呼ばれる関係で、どんな方も光の存在であることを思い出し、その方に感謝することでこのカルマを昇華できるとのことでした。

 

とは言ってもその人を赦す、ということはどうしてもできずにいましたが、ルイーズさんの本を読んだ時、やはり人を赦す、ということが私のテーマなのだろうと思いました。

 

変化は思いがけずすぐにやってきて、その翌日、東京に大雪が降った時、急に私はこの女性上司を赦すことができたような気がしました。

 

今の環境に巡り合うために、私の人生が一段階レベルアップするために、学びの経験をさせてくれ、今につなげてくれたのだと理屈ではないところで感じました。

 

その人も100%悪人ではないのに(周りにはとても感じのいい方として評判でした)、私に負の部分(赦せない感情)があったからこそ、相手の悪を引き出すことになり、それを昇華する経験をすることでしか、次の段階に進めなかったのでしょう。

 

ルイーズさんの本を読むと、人の思考や価値観は両親との関係に基づいているそうです。

 

そして、誰かとの関係でネガティブな感情が長く続く場合、それはその人との関係が原因というより、過去に似たような状況で似たような感情を経験したのに感じ切っていなかったことが大元だと書かれていました。

 

だから、私が長い間女性上司を赦せなかったのは、きっと、過去に似たような状況があったこと、元を辿れば両親との関係に遡るのではないかと思いました。

 

小さい頃自然に取り入れた価値観はたとえ自分にとって害であっても、感情を押し込めてまで順応しようとしてしまいます。

 

それが厳しい価値観であればあるほど、いつの間にかその価値観が自分のものになって、自分を苦しめるものになってしまいます。

 

しかしルイーズさんは、両親もその両親から同じようにされてきたこと、そして、そういう環境を自分で選んで生まれたことに思いを馳せるよう提案しています。

 

私は私を赦したい。ルイーズさんは、人は自分自身に対してネガティブな言葉を一日に何万回も繰り返しているから、代わりにポジティブなアファメーション(言葉がけ)を唱えることの大切さを説いています。

 

最後に、ブレインジムの「クリエイティブビジョン」から赦しに関するアファメーションをご紹介します。関連する経絡は心包経、胸の中央にツボがあり、キーワードは絆、つながりです。

  • 私は自分の目で他人を非難します⇒(ポジティブ)私は自分の目で赦し、受け入れます
  • 私は目にするものに憤慨しています⇒(ポジティブ)私は赦しのある世界を見ています
  • 私は両親を非難します⇒ (ポジティブ)私は両親を赦します
  • (ポジティブ)私は両親・自然・世界とつながっています
  • (ポジティブ)私は自分にひどいことをしたすべての人を赦します。そして自分の成長には自分で責任を取ります