なぜ緊張してしまうのか、頑張り過ぎてしまうのか?~原始反射の観点から考える~

原始反射とは胎児期から新生児期にかけて、成長の段階に合わせて現れる反射的なからだの動きのことを言い、自分の意志でからだを動かせるようになるまでは生命維持に重要な働きをする脳幹で首の動き、手足の動きなどをコントロールしています。

 

通常脳が発達するにつれてこの反射は消失するとされていますが、完全になくなるわけではなく、人によっては一生持ち続ける部分もあり、また、加齢やストレス等によって出現するとされています。

 

主に、恐怖に対する反応、バランス感覚、姿勢維持、上半身ー下半身や左右を協調して動かすことに関係しています。

 

ストレスがかかったときの、心身の反射的な反応とも言えるのですが、この中でも、今日のタイトルに関連する、緊張すること、頑張り過ぎるということに大きな影響を及ぼしています。

 

原始反射が統合されていないときにはストレス耐性が低いので、ストレスがかかると不安を感じやすく、息を止めがちになります。

 

新しい環境や慣れないことに直面すると、心はパニックになり、筋肉は硬直し、緊張してしまいます。

 

もともと体幹の筋力が弱く、平衡感覚もしっかりしていないので、どこかの筋肉が過度に緊張していたり、ゆるんでいたり(左右差が激しい)しているのですが、これがストレスがかかった状態では更に筋肉に力が入りづらくなり、バランスを崩しやすくなります。

 

心はリラックスできないし、からだにも十分な力が入らないので、モチベーションを保つ(集中したり行動する)ためには、過度に頑張ることが

必要になります。

 

しかし頑張ることがベースになっているので、どんなに成果を上げても、自分の中での信頼感、肯定感が育まれにくくなります。

 

また、頑張る動機が自分の心につながっていないことも多く、生きていくために頑張っているとも言えます。

 

原始反射はいくつかの種類に分けられますが、その中でもベースとなる恐怖麻痺反射とモロー反射は胎児期に見られるもので、中でも恐怖麻痺反射は受胎後2-3か月に出現する細胞レベルの反応です。

 

緊張すると首・肩の筋肉が硬くなりやすいものですが、これらの動きに関する反射も受胎後3か月程度で出現し、のちに平衡感覚や手と口の動きに影響します。

 

そんな人生の初期に身に着いたパターンがその人の人生の基礎になってしまい、子どもの時のみならず、大人になっていざ自分の人生を生きようとするときにこのパターンに支配されて思ったように行動できなくなってしまうとは、何と悲しいことでしょうか。

 

オーラソーマのマイクは、私たちが生まれ持っているゴールドの叡智を活性化できずに自分のパターンに支配されている時、最善の自分を出すことができない状態であると話していました。

 

これを原始反射として考えると、原始反射が活性化している時は、心身が反射的に反応してしまい、自分が思った通りに行動できなくなっている状態だと言えると思います。

 

しかし、このパターンは確かに細胞の中に埋め込まれていますが、同時に、私たちの魂が受精卵に宿ったときに創造されたこの細胞にはあらゆる可能性がつまっています。そして、これまで持ち続けてきたパターンではいよいよどうにもならないという次元に陥った時、このパターンは変容され、その時初めて人生そのものが新しい次元に入る、というのが、わたしがこれまで学んできたオーラソーマとMetamorphic Techniqueに共通する考え方です。

 

大人になる前のどこかで行き詰まってしまった子どもたち、大人になってある時までは長年培ってきた頑張るパターンで何とかなってきたのに、どこかでうまくいかなくなってしまった大人たち、そのような人たちはもしかしたら原始反射が活性化してしまっている可能性がありますが、そこで絶望しなくても、あきらめなくても、別の方法があるとお伝えしたいです。

 

その時、誰でも手軽に取り入れられるのが、ブレインジムのシンプルなエクササイズでからだを動かすことだと思います。

 

ブレインジムのエクササイズはシンプルですが、単なる体操ではありません。

 

原始反射を一言で言ってしまえば、からだの構造、筋肉の使い方にあるので、エクササイズが効果的なのです。

 

ブレインジムとはこのような壮大な理論がベースになって生まれたものですので、必要な方たちに届くよう強く願っています。