2月半ばに、オーストラリアからセラピーの大先輩であるJさんが来日し、セッションをさせていただく機会がありました。
Jさんは、セラピストでありながら、長年教師の職に就かれ、近年博士号を取られました。
私がセラピストと翻訳の仕事を両立することを応援してくださった方です。
本日は、Jさんとの思い出を綴った過去ブログを振り返りつつ、Jさんとお話する中で気づきがありましたのでシェアします。
かつてMetamorphic Technique®のプラクティショナーになるために研鑽を積んでいた頃、Jさんが住む町に1週間滞在して毎日セッションを受けに行ったことがありました。
Metamorphic Technique®では、セッションを受けることもプラクティショナーに認定されるための要件の1つです。
それから10年近くが経ち、今は亡きMetamorphic Technique®創始者のGaston St. Pierre氏とも交流のあったJさんに、今回セッションをさせていただけるとは大変光栄なことでした。
Jさんは御年80歳、セラピストとして天賦の才と長年の経験をお持ちの方ですが、それだけでなく、出身地のアメリカ、その後移住されたヨーロッパやオーストラリアの企業や学校でも長くキャリアを積まれました。
70代になってから博士号を取得され、現在もお持ちの資格を生かして学校で教えていらっしゃいます。
私が初めてJさんにお会いしたのは、私自身もセラピスト専業でなく、会社でのキャリアに戻りたいと試行錯誤していた頃でした。
Jさんは長年女性の権利や意識向上について研究されていて、大変心強いサポートをしていただいたことを思い出します。
今振り返ると、当時の自分の状況で復職できたことは、奇跡だったとしか思えません。
コロナ1年前のことでしたが、海外へ渡航できず、転職のチャンスも限られたコロナ渦では実現できなかったと思います。
そして今回も、女性が自立できる力を持つことの大切さを説いていらっしゃいました。
聞けばオーストラリアでは、様々な理由から貧困に陥る女性が多いとのこと。俄かに信じがたいお話ですが、Jさんは職業柄、実際にそのような女性に接することが多かったようです。
賃金格差や機会不平等の問題だけでなく、教師として活躍されたJさんの経験から、そもそも女性は男性に比べて人生設計を計画的に考える習慣が少なかったり、理想主義に陥って現実を見ることができなかったりする傾向が強いとのお話は印象的でした。
このように、セッションをさせていただきながら、Jさんとさまざまなお話をすることができた時間は大変有意義でした。
さて、Jさんとのお話の終盤に、私は兼ねてから気になっていたことを大ベテランのJさんに聞いてみることにしました。
それは、1月まで受けていたコーチングのことです。
コーチングというものは、あんなにストレスを感じるものなのか、聞いてみたかったのです。
毎回ビジョンを描き、細かいゴールを設定し、たくさんの質問を受け、セッション後は課題をこなすような日々。
コーチングとはそういうものだと思っていたとはいえ、精神的にしんどかったことは事実でした。
するとJさんは、いつものように私の目をじっと見つめてこうおっしゃいました。
「あなたの話を聞いていると、何かを変えなければいけない、というような義務的な感覚を感じますが、どうですか?」
「外側の現象に葛藤しているようだけど、問題は外側ではなく内側にあるのではないかしら?本当は何をしたいと思っているのかしら?」
そう問いかけられて、私は言葉につまってしまいました。
その後、もやもやした気持ちを感じながらJさんに別れを告げ、その答えを一人で考えてみることにしたのでした。(次回に続く)

