不完全な自分を優しい目で受け入れる(【「ネガティブな感情」の魔法】より考察)

著者のブレネーさんは、人間が持つネガティブな感情について研究する心理学者です。

 

ネガティブな感情とは主に、自分の弱さに関わる羞恥心、またそれによって自分は受け入れてもらえないのではないかと思う恐怖心です。

 

明るく楽しく前向きな人生を歩むには、誰しも持っているこれらの感情を避けるのではなく受け入れることが必要だと提唱されています。

 

羞恥心とは自分には欠点があり十分でないため価値がない、という悲観的な気持ちです。

 

羞恥心があることを認められないと不安が高まり、自分を過小評価して自己表現ができなくなったり、完璧主義になって自分が理想とする完璧な人になるために、常に頑張らないといけない、と思い込むようになります。

 

そして他人に評価されたり認めてもらうための自分を生きることが目的になります。

 

何かミスをすると自分を強く責めてしまうことになりますが、同時に、自分に対する厳しい目線は他人にも向かい、他人を無意識に攻撃したり恥をかかせてしまう行動をしてしまうこともあるそうです。

 

そうではなくて、不完全な自分にも他人にも思いやりや許しの気持ちを持ち、完璧であるのではなくベストを尽くすことを目標にすれば、自分の心に正直に未知のことにも挑戦することができ、人生はもっと明るく喜びに満ちたものになると書かれています。

 

大事なことは、周りと比べて自分には何か足りない、という気持ちを持たず、どんな状態でも足りていることに目を向けて感謝し、自分を信頼することだと締めくくられています。

 

さて、この本を読んだ私は、そうだそうだ、と思い、昨年勤めていた会社でひどく攻撃された経験を思い出しました。

 

その時の私は確かに不十分ではあったけれど、ベストを尽くしていたこと、にもかかわらずひどい攻撃をしてきた相手は相手自身の問題であったと改めて振り返ることができました。

 

と同時に、そういう状況を呼び込んだ自分も、自分や他人に批判的なところがあったので、もっと自分に対して思いやりを持ちたいと思いました。

 

しかし、この問題は頭で理解するよりもっともっと根深い問題だと気付いたのは「クリエイティブビジョン」の練習をAさんとしてからのことでした。(次回に続く)