教える人、教わる人にブレインジム

さて、引き継ぎを受ける側として思い出すのは、数年前、久しぶりに事務の仕事に就いた時の引き継ぎを思い出します。

 

この仕事はちょっとしたコネ入社のようなものだったので、当時ブランクが長かったことなど、職歴の抜けについて突っ込まれずに決まった仕事でした。

 

わたしも事務の仕事はだいぶ前とはいえ経験もあったし自信もあったので、問題ないと思っていたのですが・・・

 

引き継ぎが始まって、マニュアルの説明を聞いた時、説明された内容が右から左へ抜けるような感覚がありました。

 

つまり、何も頭に入らないのです。

 

そして、いざ実際の作業となったとき、今思えば全然問題ない仕事内容と量なのですが、完全にパニックになってしまい、落ち着いて仕事をすることができませんでした。

 

引き継ぎをしてくれた前任者はわたしよりずっと年下で、手際よく仕事ができる人。

 

完全にテンパっているわたしを見て、心配になったのか、交代で取るはずのお昼休みの時間も、同じ部屋にいて、わたしの様子を見守ってくれました。

 

わたしはあまりに仕事の覚えられない自分にショックを受け、休憩中トイレで涙を流したことを覚えています。

 

そして実際に独り立ちすることになってしばらくは、何もトラブルが起きないよう祈る日々でした。

 

この頃、わたしは同時進行でブレインジムを本格的に学んでいたのですが、コース中目標とした内容は、まさに「仕事を覚える」こと。

 

例えば、大量のテプラシールを作成するように依頼されたとき、パニックにならずにこなすこと、など・・・

 

そして朝職場に着いたらまずエクササイズをトイレで行ってから、仕事を始めていました。

 

そうやって、少しずつ仕事に慣れていき、半年後には、スタッフが増員となり、後輩に仕事を教えるまでになりました。

 

仕事を教える時は涼しい顔をしていましたが、ブレインジムがなかったらわたしは仕事を続けることができなかったかもしれない、と今でも強く思います。

 

慣れないことを覚えるのは誰でも大変ですが、パニックになって平常心を忘れてしまうと、さらに覚えることが困難になります。

 

こういうとき、脳の中では、闘争・迷走反応が起きていて、サバイバルスイッチが入ってしまっているので、落ち着いて学ぶどころではなくなってしまうのです。

 

でも、脳はちょっとした刺激・動きで落ち着きを取り戻すことができます。

 

ブレインジムのエクササイズはとてもシンプルなので、かつてのわたしのようにトイレに行った時、思い出してやることもできます。

 

これから仕事を引き継ぐ人、引き継がれる人、それぞれいらっしゃることでしょう。

 

その作業が少しでも楽になるように、引き継ぐ人はわかりやすく話すことができるように、引き継ぎを受ける人は、相手の説明を楽に理解することができるように、ブレインジムを強くお勧めしたいと思っています。